サピックスの4年生向けの公開模試は、他の塾と比べて少なく、10月に行われる実力診断サピックスオープンしかありません。
息子はサピックス生ではなく、Z会の中学受験コースを受講していて通塾はしていません。
今回(2023年)、外部生として受験することにしましたが、受けるべきかどうかは微妙なところだったと思います。
ここでは、SAPIXオープンとはどんなテストか、受けるメリットとデメリットについて考えたことを書き留めておきます。
4年生向け実力診断サピックスオープンの特徴
実力診断SAPIXオープンは、やや特殊なテストです。
公式の説明によると、「授業を中心とした学習の到達度を確認するためのテストとは異なり、思考力・論理力を中心とした幅広い学力を試す公開模試」とのこと。
そのため、公開模試としては難易度がやや高めで、平均点は500点中5割程度でした。文章を読んで考えさせる問題が多い印象です。
受験生は3千人ほど。
SAPIX生は4年生でも6千人以上は在籍していると思われるので、みんなが受けるというものではないようです。
私の息子がもしサピックス生であれば、普段の授業でもやるべきことが多いのに、わざわざ受ける必要はないと考えるかもしれません。
なお、入室テストを兼ねているためか、受験会場には外部生もそれなりに見かけました。
4年生でサピックスオープンを受けさせた理由
今回、サピックスオープンを受けることにしたのは主に、「テストに慣れるため」です。
Z会ではテストはあっても通塾しないため、実際の試験に近いテストを受ける機会がありません。
時間を決めて大勢で受験する模試の雰囲気は独特で本番にも近いため、それに慣れておくことは大切かなと。
5年生からでもよいと思うかもしれませんが、5年生になると志望校判定が出る模試が多くなってきます。判定が出ると影響を受けやすいので、5年生の模試で実力を発揮できるよう、それまでに慣れさせるのが目的です。時間配分や対応力などを鍛えるには、慣れが大切です。
また、難関校を目指すなら、サピックスのオープンテストはそれに近い問題が多いため、うってつけです。
ついでに、苦手分野を見つけて復習できればいいかな、と。結果の偏差値は気になりがちですが、現時点ではあまり気にすべきではないでしょう。
4年生でサピックスオープンを受けるデメリット
テストを受けるにあたって過去問を調べたりして気づいたのですが、サピックスはやはり進行が早めです。
たとえば算数では、帯分数の足し算や引き算、つるかめ算などが普通に出題されます。
算数のテストで好成績をとるためには、比較的難易度の低い最初の小問で点数を稼いでおくことが重要なのに、習っていない範囲ではそれができません。
Z会で習った内容とかぶる問題のほうが多いので、平均点以上をとることも不可能ではありませんが、かなり不利であることは確かです。
4年生の時点では塾によって学習内容に結構差があるため、通常通っているのと違う他塾の模試では成績が落ちて当然でしょう。
また、結果を見て思ったのは、やはりSAPIXの模試は受験生のレベルが高いということです。
そんなわけで、サピックスの模試では良い成績結果が期待できません。それで自信とやる気を失うということだけは、避けなくてはなりません。
成績が悪かったとしても、どうしてそうなるのかをきちんと説明しておくべきでしょう。
さいわい、わが息子は能天気なので全然気にしておらず、悪影響はない様子だったので、受けてよかったのかなと思っています。
4年生でサピックスオープンからは入室しやすい?
サピックスオープンは入室テストを兼ねているといいましたが、模試を受けると入室基準点も公開されます。
これを見ると、入室基準点はそれほど高くありませんでした(偏差値40未満)。
新4年生の入室テストより、ひょっとしたら入りやすいのではないかと思うレベルです。
とはいえ、すでに定員に達している校舎もあるし、4年生秋からサピックスに入ると追いつくだけでも大変そうなので、お勧めはしませんが…
もしサピックスオープンで、他塾からどうしても好成績を取りたいのであれば、次の参考書などを活用して、算数はサピックスの進行度に合わせて先取り勉強しておいたほうがよいかもしれません。
サピックスのカリキュラムは公開されているし、模試の過去問はYouTubeやメルカリなど(転売禁止ですが)でチェックすることができます。
なお、中学受験についてはメンタル面のサポートが大切です。次の本が子供向けにも良かったのでお勧めしておきます。