モノポリーで遊ぶ教育効果が大きすぎるにも程がある件【お金の勉強】

室内遊び
photo credit: Jorge Franganillo Monopoly Barcelona via photopin (license)

お金に興味のある人なら、投資家であり哲学者でもあるジョージ・ソロスの名前を聞いたことがない人は少ないでしょう。「イングランド銀行を潰した男」の異名を持ち、最近でもアベノミクス相場で 10 億ドルの利益を得るなどしている、世界屈指の大富豪です。

そんな人物に興味を持った私が『バフェットとソロス 勝利の投資学』という本を読んで印象に残っていたのは、うろ覚えですが幼少時に「モノポリー」で学んだ、といった趣旨のことです。それで私は、自分の子どもが遊べるようになったら一緒に「モノポリー」をやろう、と心に決めていました。

そして実際にモノポリーで遊んでみて、その教育効果に感激したので、そのことを紹介したいと思います。

モノポリーとは

モノポリーとは、アメリカで生まれた世界的人気のあるボードゲームで、「すごろく」と「人生ゲーム」のような感じでコマを進めながら資産を増やすことを競うゲームです。「桃太郎電鉄」というゲームをご存知でしたら、それに近い感じでもあります。通常は 5 人くらいで遊ぶゲームですが、2 人でも遊ぶことができます。

ゲームについてのもっと詳しい情報が気になる方は、以下の Wiki をご覧ください。

モノポリー - Wikipedia

モノポリーで遊ぶメリットは?

実際にやって気づいたメリットを紹介します。

足し算に強くなる

毎回サイコロ 2 つの合計数だけコマを進めるため、毎回足し算を行う必要があり、遊びながら何度も反復して足し算を勉強することができます。子どもにドリルや公文をやらせようとしてもなかなか乗り気になりませんが、ゲームなら自ら進んでやってくれ、身につけてくれます。

お金の計算に強くなる

モノポリーのお金はドルですが、1 ドルから 500 ドルまでのお札を使用します。そして頻繁にお金のやり取りを行うため、お金の計算に強くなります。お金の種類別の価値がわかるほか、お釣りの少ないお金の払い方や、両替についても学ぶことができます。

これを繰り返し身につけていると、実際にお店で現金で支払う際にスムーズに支払いを済ませることができるようになるでしょう。大きくなってもお金の支払いが苦手、という子どもは実は多いのですが、モノポリーで遊んでいればその心配は要らなくなるでしょう。現金決済は減っていく傾向にあるとはいえ、お金の計算はできるに越したことはありません。

お金の価値もわかってくるので、小銭ばかり多くても意味がないことや、小銭の出費も積み重なると大きなものになることまで、実感として学ぶことができます。

ゲームでは 1 人銀行係を置くのですが、銀行係になれば計算の機会はかなり多くなります。

意味のあるお金の使い方がわかる

お金を支払うことには種類があり、消費・浪費・投資に分けられます。消費とは生きていくために最低限必要な支払のこと、浪費とは価値を生まない支払のこと、投資とは将来にわたって価値を生む支払のことです。

このことは大人でも区別がついていない人がいますが、お金持ちになるためには欠かせない、重要な考え方だと思います。

モノポリーで遊んでいると、この出費は資産を増やすものなのかどうか、ということを常に考える必要があるため、自然とこの区別がつくようになってきます。

本物のお小遣いを与えて管理させることでお金について学ばせるより、短時間で効率的に学習できるでしょう。

資本主義の仕組みがわかる

モノポリーは資本主義のルールをゲーム化したものなので、ゲームを通じてお金に関するさまざまなルールを疑似体験することができます。税金やオークション、給料、担保、借金、破産、利息、維持費、独占などについて、感覚的に覚えることができます。

特に、借金は良くないものと盲目的に考えている大人もいるなか、資産や投資効率全体を考えて良い借金と悪い借金があることに気付ける点は、素晴らしいと思います。

モノポリーは主に不動産売買を行うので「地主や大金持ち以外に関係ないのでは?」と思うかもしれませんが、投資に対する考え方は何事にしても共通点が多いので、身につけておいて損はないどころか、将来的に大きなプラスになるでしょう。

その他多数のメリット

上記だけでなく数え切れないくらいのメリットがあるので、以下に列挙します。

  • 子どもが夢中になる
  • 運もあるので子どもでも勝てる(とはいえ、結局は実力)
  • 親子で遊ぶ時間が作れる
  • 給料のありがたみがわかる
  • 偶発的な出来事でお金がなくなる事実と対策を考えるようになる
  • 交渉で相手の立場を考えるセールストークを鍛えることができる
  • 突然の出費に備えて現金を持つ重要性がわかる
  • 正しい借金の仕方がわかる
  • ポートフォリオの重要性がわかる

そうです。大人でも役立つ知恵ばかりです。もっと早く遊んでみればよかったと思うことしきりです。

調べてみると、経済学部教授が書いた『モノポリーで学ぶビジネスの基礎(第2版)』というマジメな本もあるようなので、ソロス氏のこともあり、その意義に疑いの余地はないでしょう。

モノポリーで遊ぶデメリット?

こんなにメリットの大きいモノポリーですが、日本での人気が今一つなのは理由があると思います。それは、モノポリーの最終ゴールが相手を破産させることであるため、拝金主義とか、強欲な資本主義の悪い面を助長する考え方になるのではないか、という親の懸念です。

しかし、現実世界は資本主義であり、お金の知識をもたずに良心に従って生きているだけでは苦労することがあるということは、大人なら知っているはずです。将来、子どもがお金で苦労しないで生活できるよう、お金の守り方、増やし方をゲームの中で感覚的に身につけておくことにデメリットがあるとは思えません。

ただし、相手を破産させて陥れるという点に快楽を覚えるような子どもになってほしくはない、という親心もわかります。そういうときは、ゲームのルールを少し変え、一定時間でどれだけ総資産を増やせるかというルールで遊ぶこともできます。これは説明書にも書かれている遊び方であり、これなら、そのような心配も無用になります。

「お金がすべてではない」のは当然ですが、そのことは別の機会に子どもに教えていけばいいことで、「お金の知識が必要ない」というのはウソです。

モノポリーで遊ぶ際の注意事項

そんな素晴らしいモノポリーですが、遊んでみて気づいた注意点も紹介しておきたいと思います。

ルールがやや複雑

現実に近いゲームで自由度が高いため、そのルールは理解しやすいものの、やや複雑です。開封してすぐにゲームを開始することもできないことはありませんが、こんなときはどうするんだろうと立ち止まる点がすぐに出てくるはずです。あらかじめ大人がルールの説明書に目を通しておくことをお勧めします。ルールブックはパッケージに同梱されていますが、日本モノポリー協会(会長:糸井重里氏)のサイトにも解説があります。

対象年齢

ゲームには対象年齢は 8 歳からと書かれています。ゲームで遊ぶには、多くの計算が必要だからです。ただし、子どもによっては 5 歳でも遊ぶことは可能です。

うちの子の場合、百以上数えられるようになり、一桁の足し算が大まかにできるくらいの頃に、「すごろく」が好きでやたらお金に興味を持ちだしたので、もしかしたらハマるかも、と思って早めに始めましたが、親が手助けすればそのくらいでも学びながら遊ぶことは可能です。すごいのめり込みようで、何時間やっても飽きないようです。幼いとゲームを完全に理解するまでは難しいですが、それでもどんどん知恵を付けていっているのが実感できます。

プレイ時間

プレイ時間には注意が必要です。通常の勝ち残りルールで遊ぶと、決着がつくまでに何時間もかかってしまう可能性があるからです。途中で休止することはできますが、場所を取るのでできれば一気に完結させたいところです。

説明書には時間を短縮できる遊び方や時間を区切る遊び方も書かれているので、それらを組み合わせたりして工夫することをお勧めします。90 分くらいで終わらせる遊び方がお勧めです。

さまざまなモノポリー

モノポリーと一口に言っても、さまざまなバージョン違いがあります。詳細は Wikipedia に詳しく、コンピューターゲーム版もありますが、やっぱりお勧めはボードゲームです。

公式な版権を取得しているハズブロの日本語版を購入するのが、安いし、間違いないでしょう。日英併記されているので英語の勉強にもなるし、外国の方と遊ぶこともできます。

はっきり言って、こんなにコスパのよいゲームは他にないでしょう。

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