「孫子の兵法」は、ビジネスや人生のみならず、フォートナイトなどのバトロワ・ゲームにも役立ちます。
Fortnite のために孫子の兵法を学ぶと、後のビジネスや人生にも役立てることができます。
ここでは、孫子の兵法がフォートナイトにどう役立つかを考えてみたいと思います。
孫子の兵法とは?
孫子の兵法は、詳しくは知らなくても聞いたことはある人が多いのではないでしょうか。
『孫子』は、およそ2千5百年前に中国で軍事思想家・孫武によって書かれた兵法書です。過去の戦争の記録を分析した結果導き出された「勝敗を決める要因」が理論化してまとめられています。戦争の勝敗を決める要因は、運ではありません。
戦いに勝つための方法がまとめられたこの古典的名著は、細かい戦術ではなく考え方や心構えなど、幅広い視点での勝つ方法を説いているため、時代を超えてとても参考になります。孫子を活用した大物は、戦国武将(武田信玄、徳川家康など)から現代のビジネス人(ビル・ゲイツ、孫正義など)に至るまで、古今東西で広く読み継がれています。
現在では、漢文で書かれた書物を理解するのは難しいので、解説本が便利です。
原文からしっかりと読みたい方には、以下の岩波文庫がお勧めです。

でも私は子供にも読ませたかったため、マンガ付きの解説書を購入しました。
『声に出して読みたい日本語』や E テレなどで有名な、齋藤孝先生の解説本です。

マンガ付きで学校生活をテーマにしているので、子供も大人もいっしょに学ぶことができました。
フォートナイトにも役立つ孫子の兵法の教え
本を読んでみて気づいたのは、ほとんどすべての項目がフォートナイトに応用できるということです。まさにビクロイにつながる金言がたくさん見つかります。
いくつか例を挙げると、孫子には以下の言葉があります。
百戦百勝は、善の善なる者に非ず。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり
「戦わずして勝つ」ことは孫子の中でも特に有名な戦略論です。
ゴリ押しで戦いまくり勝ちまくるゲーミングは爽快ですが、現実にそのようなことができるのは百戦錬磨のプロレベルのプレーヤーのみです。一般人がそう簡単に勝ち続けられるわけがなく、何度か勝てたとしても、生き残ってきたよりハイレベルなプレーヤーに出くわせば、いずれキルされてしまいます。敵を発見したとき、ただ闇雲に戦いを仕掛けるのではなく、「状況に応じて戦わないこと」は非常に大切です。
フォートナイトでは、わざわざ自分で戦わなくても敵同士で戦闘が起きるので、生き残りさえすれば敵は自然に減り、勝利に近づくことができます。
自分で戦うと、次のリスクがあります。
- 体力が削られる(→回復アイテムが減る)
- 周囲に居場所がバレる(→漁夫の利を狙われる)
いいアイテムを持っている敵を倒せば有利になることもありますが、一か八かで戦う必要はありません。勝てる見込みがあり、戦うべきときに最小限の戦闘に勝つだけで充分です。
彼れを知りて己を知れば、百戦して殆(あや)うからず
敵と自分を正確に把握していれば負けることはないということです。フォートナイトでは、敵の武器や戦い方、そのレベルは、少しプレイを観察することができればわかります。また、自分は何が得意で何が苦手かを知っていれば、苦手な戦い方を避け、得意な戦いに持ち込めばよいので、戦いに勝つ確率が上がります。
先に戦地におりて敵を待つものは佚(いっ)し、後れて戦地におりて戦いに赴くものは労(ろう)す
「佚し」とは、楽になるという意味です。フォートナイトで考えると、戦地とは、安地(アンチ)のことでしょう。早めに安地や高い位置に移動して待ち伏せし、敵の動きや武器を確認してから戦いを仕掛けると、有利に戦うことができます。敵に気づかれなければ、戦いを仕掛けないという選択肢もできます。
なお、フォートナイトの場合、ストーム側には敵がいないか弱っている敵しかいないので、ストームのギリギリを移動するという戦略もあります。しかし、安地への移動は目立つし、遅いと、いきなり襲われたり、戦っている間にストームに巻き込まれたりするリスクが高くなるので、早めの移動のほうがベターかなと思っています。
智将は務めて敵に食(は)む
敵からも学ぶ姿勢が大切ということです。思いがけずキルされたとき、相手を卑怯だとかチーターだとか思うのは自由ですが、それでは成長できません。負けたときに観戦し、学べることは学ぶようにすると、成長につながります。なぜやられたか、防ぐにはどう行動すべきだったかを考えることも重要です。
例は以上です。
孫子の兵法に書かれていたことの一部は元々実践していましたが、さらにレベルアップするための方法も「孫子の兵法」で明確になります。「孫子の兵法」は、すぐに役立つ方法から、長期的な視点で成長する方法まで書かれている、奥の深い書物です。
参考にできることは挙げきれないほどあるので、是非、本を読んで考えてみてください。
孫子の兵法の応用例
以下は、私のフォートナイトへの応用例です。人によって得意な形は違うので、あくまで一例です。
- 敵の少ない場所に降りる
- 建築が得意でないので、最後の戦いで敵の建築を破壊できるアイテムを確保する(ホタルのビンなど)
- 終盤までは建築を控え、草むらや建物、岩陰などに隠れて目立たないようにし、戦いを避ける
- 戦いを避けられないときは、こちらから不意打ちで先制攻撃を仕掛ける
- 逆に不意に攻撃を仕掛けられた場合はすぐに逃げられるようにする
1 番は、マップ上で好きな場所をいくつか決めておき、人気スポットを避け、バトルバスから遠く、プレイヤーの多くない方角に降りるようにしています。こうすることで、余裕をもって武器や資材を集めることができ、アンチ移動の際も敵とバッティングする確率が減ります。
5 番は、敵に先に攻撃されたとき、敵の方が優位なので、逃げる選択肢を用意することが大切です。早く移動できるアイテムを 1 つは確保するようにしたり、なるべくジャンプできる道具の近くにポジションをとったりしています。
私はタイマンも建築も苦手ですが、勝てる勝負以外はなるべく戦わず、得意な戦い方に持ち込むようにすることで、意外とビクロイできています(12/11時点で王者の功績を獲得し、クラウンビクトリーロイヤルを3回達成しています)。
フォートナイトではいろいろな戦い方が可能なので、頭を使って作戦を練り、状況に応じて戦い方を変えることができると、非常に有利に勝利に近づくことができます。
孫子の兵法を読んで変わったこと
うちの息子は現在、フォートナイトに夢中ですが、タイマン勝負にはけっこう勝てるものの、ソロでのビクロイはなかなかできません。戦いを見ると、すぐに戦いを仕掛けて返り討ちにあったり、目立ってしまって多数のプレイヤーに狙われ、漁夫の利をとられることが頻繁にあります。
そこで「孫子の兵法」を息子にも読ませたところ、非常に興味をもち、得るものがあったようで、その後は戦い方が少し変わりました。ビクロイすることも多くなってきたように思います。
勝ちに徹した戦いは退屈だったりもします。娯楽なので好きなようにプレーすればよいのですが、いざ勝とうとしたときには役立つようです。
孫子は理論書なので、どう生かして応用するかはあなたしだいです。
孫子の考え方は、ゲームのみならず、競争のある現実世界でも大いに役立つことばかりなので、一度じっくり読んでみてはいかがでしょうか。