千葉県北西部には潮干狩りができるスポットが多数あります。なかでもお勧めのスポットをいくつか紹介したいと思います。
ふなばし三番瀬海浜公園(船橋市)
三番瀬は実は「さんばんせ」ではなく「さんばんぜ」と読みます。
ここは管理された有料の潮干狩り場として有名で、毎年 4 月後半 ~ 6 月中旬にかけて、入場料を払って利用することができます。
しかし実は有料で漁業権が設定されているのは柵の内側だけなので、その他の砂地はいつでも無料で自由に潮干狩りを楽しむことができます。潮干狩りシーズンの土日などは非常に混雑するため、あえてシーズンを避けて利用するのもお勧めです。
柵の外側でも、柵の内側より少なくなりますが、アサリやハマグリなどを採ることができます。放流された貝が移動したものかもしれません。管理された公園のため、水道やトイレ、駐車場もあり便利です。
東側の堤防付近は無料でアサリやホンビノス貝(外来種、Wiki)をたくさん採ることができる人気のスポットです。ホンビノス貝は千葉ブランド水産物にも認定された大型の貝です。ただし、貝殻が多くて手を切る危険があったり、干潮時でも水に入る必要があるため、小さい子どもにはお勧めできません。本格的な装備をしたプロみたいな人がたくさん捕っています。
三番瀬にはマテ貝もいるそうですが、青潮で死滅するシーズンもあるようで、私は死骸しか見たことがありません。
なお、漁業権区域外でも 2.7cm 以下のアサリは採取禁止ですのでご注意ください。
公式サイトはこちらです。
うっかり密漁をしないための漁業権の知識
ふなばし三番瀬海浜公園周辺の漁業権について詳しくは以下のページをご確認ください。
ホンビノス貝は 2013 年から漁業権の対象となりましたが、漁業権設定区域(ポールから沖)以外の場所で熊手などで採取するぶんには問題ないようです。
葛西臨海公園(江戸川区)
千葉県ではなく東京都ですが、東京ディズニーランドのある千葉県の舞浜駅から京葉線で 1 駅と近いのでご勘弁を。
葛西臨海公園の南側には、人工的に作られた「なぎさ」が 2 つあり、そのうち西なぎさには橋を歩いてわたることができます。駅や駐車場から徒歩約 10 分です。正確にはここは葛西海浜公園というのですが、ここでは年中無料で潮干狩りを楽しむことができます(砂浜側、橋の上を除き、釣りもできます)。
潮干狩り場として放流は行っておらず、人も多いため大量に捕りたい場合にはお勧めできる場所ではありませんが、公園としてきれいに整備された環境で生き物探しをするにはもってこいの環境です。
適当に掘って採れるのは、シオフキ、バカ貝が多く、ときどきアサリやハマグリが取れます。小さなカニなども観察できます。、
シオフキとバカ貝は鮮度が落ちやすく、アサリなどのように簡単に砂抜きすることができないため、食べないで捨てられることが多い貝です。が、ゆでてから砂を落とす(参考サイト)と味は良いそうです。
ハマグリは少し深いところに生息しており、15cm くらい掘ったところで採れることが多い印象です。
ここはマテ貝も有名で、スコップとさらさらの塩があれば捕まえることができます。マテ穴に塩を入れると飛び出してくるので、それを引っこ抜くのです。美味な貝でもあります。
ただし砂浜の全域で取れるわけではないので、幅広く探るか、取れている人に聞いてみるのがお勧めです。
なお、ここは東京都の規則により、2.5cm 以下のアサリ、4.0cm 以下のハマグリは採取禁止なのでご注意ください。
葛西海浜公園の公式サイトはこちらです。
江戸川放水路(市川市)
京葉線によく乗る方は、江戸川を通るときに潮干狩りをしている人を見かけたことがあるでしょう。そこが江戸川放水路の潮干狩り場です。
天然のアサリやマテ貝(Wiki)、ホンビノス貝にアナジャコといろいろ取れるようですが、付近に駐車場やトイレなどがなく、駅(二俣新町)からも遠いのが難点です。
上級者向きです。
2.7cm 以下のアサリは採取禁止ですのでご注意ください。
浦安三番瀬(浦安市)
三番瀬は船橋だけでなく、浦安市側にもあります。しかも無料で開放されていて、ホンビノス貝やアサリが取れます。浦安市総合公園がやや近くにはありますが、アクセスが悪いのが難点で、こちらも上級者向きです。次のサイトに詳しいです。
潮位について
潮干狩りは大きく潮が引いたときがチャンスです。ふなばし三番瀬などは潮干狩りができる時間帯を公表していますが、管理されていない場所では自分で調べる必要があります。
干潮時刻の 1 時間前くらいには着くようにするとよいでしょう。
千葉県北西部の干潮時刻は次の URL で確認できます。
市川:http://sio.mieyell.jp/select?po=21217
船橋:http://sio.mieyell.jp/select?po=21218
貝毒事情
アサリなどの貝は有毒のプランクトンを食べることで毒をもつことがあります。よくニュースになるので貝毒は問題ないのかと心配になるかもしれませんが、管理された潮干狩り場については定期的に検査を行い、結果を公表しています。
千葉県でも定期的に検査して結果を公表しており、次の記述があります。
本県では昭和57年以降、規制値を超える貝毒は発生していません。
おおむね安心できそうです。
潮干狩りの危険生物
アカエイ
干潮時も砂浜に潜ったままになっていることがあるそうなので踏まないよう注意してください。尾の付け根に毒針があります。
なお、よく見るクラゲはミズクラゲで害はありませんが、赤いシマ模様のアカクラゲ(有毒)もいることがあるので注意してください。
参考:ミズクラゲ