わが家で飼っているニワトリは昆虫が大好きです。多くの昆虫やクモを食べ、カメムシも好んで食べます。
しかし、ふと庭で見つけた茶色い大型のカメムシを目の前に置いてみたら、ビビるように後ずさりすることに気づきました。絶対に気づいているのに、まったく食べようとしません。
中型の茶色いカメムシは喜んで食べるのに、なんでこっちは食べないのだろうと疑問に思い、調べてみると、大型のカメムシは種類が異なることがわかりました。
ニワトリが好んで食べる中型のカメムシは、クサギカメムシ(茶色)とアオクサカメムシ(緑色)でした。
一方、ニワトリが避けているカメムシは、キマダラカメムシでした。
以下は、庭のシマトネリコの木に飛んできたキマダラカメムシと思われるカメムシの写真です。
キマダラカメムシは本来は南方に生息するカメムシですが、2008年に東京で最初に発見されるなど、近年分布を拡げているそうです。そういえば、以前はこれほど大きなカメムシは見なかったような気がします。
よく見ると、ウルトラマンの怪獣に出てきそうな近未来的でシャープな外観をしています。
どの種にしてもカメムシらしいイヤな臭いを出すのは同じだし、ニワトリにとっては大きくて食べ応えがありそうなものですが、どうしてクサギカメムシは食べて、キマダラカメムシは食べないのでしょうか。
その理由まではわかりませんが、ほかの鳥も同様にキマダラカメムシを食べないのだとすれば、キマダラカメムシが近年増えている理由の一つかもしれません。
それにしても、食べられるカメムシと食べたくないカメムシを一瞬にして見分けるニワトリの能力には驚かされます。
ちなみに、カメムシの調査には以下の図鑑が役立ちました。
この図鑑は、日本でよく見かける昆虫が網羅されていて、正確な大きさもわかるので、とても便利です(本来いないはずのキマダラカメムシは載っていませんでしたが)。